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Art is long ; life is short

 唐突ですが、最近のウクライナの諸事情により、首都の表記が従来の「キエフ」から、「キーウ」に変更されました。ここで恥ずかしながらカミングアウトしますが、私、キエフはロシアの一地方都市ぐらいにしか思っていなくて、ウクライナの首都であることを知りませんでした。それで、またまた唐突にカミングアウトしますが、私、こう見えて(どう見えて?)クラッシック音楽ファンなのです。近年はあまり聴かなくなっていますが、若いころはかなりマニアックにのめり込んでいました。それで、我々クラッシックファンの中では、このキエフを知らない人はいないと断言できます。キエフとくればもう、直ぐに思い浮かぶ曲があるからです。それは、ムソルグスキー作曲の組曲「展覧会の絵」です。この10曲からなる組曲の最後の曲の標題が「キエフの大門」と云うのです。実は、原曲はピアノ独奏曲で、後にラベルが管弦楽用に編曲したものが世に出てから超がつく有名曲になりました。有名になるにつれてこの「キエフの大門」も人口に膾炙(じんこうにかいしゃ:広く世間に知られること)していったわけです。っというわけでやっと本題に入りますが、この「キエフの大門」が「キーウの大門」と言われるようになるのかということが今の関心事なわけです。大変な思いをしている人がいる中でこんな能天気なことを書いて本当にすみません。ただまあ、一クラッシックファンとしてちょっと気になったことを書いただけなのです。実は、以前にもチェコの作曲家スメタナの交響詩「モルダウ」が今では「ヴルタヴァ」に変わった(まだ併記されている状態かも)という事例がありました。

これもキーウ問題(?)と事情は似通っています。いずれにしても、アーティストの意図が最大限に尊重されるべきだということだけは言っておきたいと思います。

 私もこの「展覧会の絵」は大好きな曲で、クラッシックファンでなくても、あの冒頭のトランペット独奏のメロディーはご存知の方も多いと思います。テレビでも美術関係の告知なんかの時には必ずバックで流れています。テレビといえば、「キエフ(キーウ)の大門」も一部ですけど流れることがあります。特に「珍百景」みたいな名前の番組がありましたよね(もうやってないのかな)。その珍百景の一つにカメラがズームインしていくときの音楽がそれです。番組内で何回もかかるので覚えている人も多いのではないでしょうか。気になった人は検索してみてください。

 それで、これを書くにあたって調べてみると、私はこの曲のレコードを18枚持っていました。トップの写真はその一部です。このレコードのジャケットの表紙は、作曲者の友人である画家で建築家のハルトマンが実際に描いた絵(この人の追悼展覧会で展示された絵を見てムソルグスキーは曲のインスピレーションを得たと言われています。)とか、指揮者とかが多いですが、一人怖い顔のおじさんが見えますよね。この人こそムソルグスキーその人です。非常に特異な才能を持った人だったのですが、この絵が描かれて間もなく死んでしまいました。享年42歳。

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